追加調査した以前の関連記事
下記の関連記事では大手塾3社の立地について調査しました。
この時には区ごとの塾数を単純に比較していましたが、実際には区の面積や平均世帯年収など(とかく中学受験はお金がかかりがちですので…)の要因によっても特徴が出そうに感じていました。そこで面積及び平均世帯年収でもう一度調査した結果、いくつかの特徴が見られたので新たに本ページにてまとめていきます。
各区の面積当たり塾数比較
まず面積で塾数を割った、塾の密集度が上記の結果となりました。中央区が抜きんでて大手塾が密集しており、次いで豊島区、北区と続きます。前回調査で区あたりの数が最も多かった世田谷区は、区の面積が大きい事により、密集度で比べると上から8番目となりました。区あたりの塾数が最も少なかった台東区は、区の面積が小さい事から19番目となりました。
平均世帯年収と塾数の関係
次に人口あたり塾数と平均世帯年収の関係を表したのが上のプロットとなります。人口あたりの塾数で比較すると、おおよそ平均世帯年収と相関があることが分かります。つまり同じ人口で比較した場合には、平均世帯年収が高い区の方が塾が多く集まっていることを示しており、中学受験するご家庭の割合は平均世帯年収が高いほど多くなると言えそうです。
最後に、SAPIXが1校舎以上ある区をオレンジで縁取りしたのが上の結果です。こうして見ると単純に平均世帯年収という要素だけでなく、人口当たり塾数の多さも立地に関係していそうです。つまり、他の大手塾も立地している=それだけ多くの中学受験者が通塾しても住み分けられる立地という事を意味しているのではないでしょうか。校舎付近に受験者が多いという要素以外にも、「交通の便が良く遠方からも通塾出来る立地」を他の2つの塾よりも厳選しているのがSAPIX校舎の特徴と言えそうです。
まとめ
- 大手塾の密集度は中央区が最も高い
- 人口当たり塾数と平均世帯年収は相関がありそう、塾費用を負担できる家庭の割合が高いところに塾がある
- SAPIXの校舎は(東京区内に限った場合に)通塾可能生徒数から厳選した立地を選んでいる可能性が高い
なんか塾の立地って場所によってばらつきあるんじゃ?という漠然としたモヤモヤが少し解消できた感があります。