学校基本データ
麻布中学校は広尾駅(地下鉄日比谷線)が最寄となる港区の私立の男子中学校で、近隣には近年人気が高まっている広尾学園中学もあります。明治28年(1895年)に東洋英和学校の尋常中学として設立されました。4年後の1899年に現在の名前である麻布中学校と改称し、翌年1900年に現在の立地へ移転しました。
後で別項目にて記載しますが、麻布中学校には校則がありません。そのためスマホなどの持ち込み・校内での使用が可能です。スマホの使用ルールに関しては現在では学年ごとに異なり、概ね授業中以外は使用可能となっている場合が多いようです。
部活動
部活動はテニスや卓球、管弦楽部や囲碁部などオーソドックスなクラブのほか、珍しいところとしては中学で唯一のバックギャモン部やチェス部などが活動しています。元アナウンサーで現在ではアカデミアへの道に進んだ桝太一さんは生物部の出身です。
校舎
校舎は港区にある一か所のみとなります。この校舎に教室棟や芸術等、行動や図書館、体育館、校庭などがコンパクトにまとまっています。周囲は住宅やビルに囲まれており、通りから奥まった場所に位置しているため全体像を校舎外から望むことはできません。
学校見学
学校内を見学できるのは夏~秋に開催される学校説明会・見学会と、GW付近で開催される文化祭のみとなります。あまり校内を見学できる機会はなく、また学校見学会も予約制かつ抽選制(2023年実績)のため、確実に校内に入れるのは文化祭のみとなります。もし受験を検討しているのでしたら、生徒の雰囲気を感じられる文化祭へぜひ足を運んでみてください。
校則が無い!
麻布中学校の大きな特徴は校則が無い事でしょう。校風は自由闊達であり、服装、頭髪、アクセサリーなどの普段の生活から、文化祭やクラブ活動などまで生徒の自主性に任せて運営されています。問題が起こった時は生徒も含めて話し合いで解決することが基本であり、停学・退学処分を出しやすい管理型の学校ではありません。オリジナリティは裏を返せば癖の強さとも言い換えられますので、それが合う子供には他にない才能を伸ばせる場所となりますが、合わない子には大変かもしれません。
制服
過去の学生服である標準服が用意されており、希望者は購入することが可能です。着用した様子は新入生が入学式などで着用している写真をHPで確認することができます。とはいえ服装に関しての規則はないため、基本的には私服で生徒は通学しています。標準服を着るのも自由、私服でイベントに出席するのも自由、生徒の自主性を重んじる校風はここにも出ています。
学費
入学金:300,000円
初年度納入金: 1,180,200円 (入学金含む、制服代等別)
寄付金:1口1万円 20口以上
麻布中学から麻布高校への進学時に、別途入学金20万円が必要となります。
進学実績
名門と言われるだけあって、東大、京大、一橋、東工大などの国立難関校、早稲田慶應などの私立難関校、医学部への合格実績が凄まじいです。2023年の大学合格者数では既卒も合わせて東大79名と、一学年当たり5人弱に1人が東大に合格するという割合でした。1950年中ごろから高校別東大合格者ランキングで10位以内に入る常連であり、入試難易度も納得の進学実績となっています。
学校のある駅探検:広尾
麻布中学校は東京メトロ日比谷線の広尾駅が最寄となります。近隣には広尾学園中学校、聖心女子大学などの教育関連施設のほか、有栖川宮記念公園などの公園、ドイツ大使館など各国大使館、それと高級住宅街のエリアがあります。駅自体は国道418号線の地下にあり、地上に出るとベーカリーなど様々なお店があります。学生が多いというだけでなく、大使館や高級住宅街の近隣だからか、外国の方の姿も多い印象があります。
広尾橋交差点から有栖川宮記念公園の方へ歩いていきます。道は交通量・人通りともに多く、帰宅が遅くなっても心細いという事は無いでしょう。有栖川宮記念公園は池も備えた広い公園で、とても港区とは思えないほど自然が豊かです。公園内には東京都立中央図書館やテニスコートなども備えており、近隣の方の憩いの場として機能しています。
駅から有栖川宮記念公園に向かっていくと入口(広尾口)が見えてきます。この入口を左手に向かっていきます。
公園を右手に緩い坂をどんどん上っていくと、左手にとても目立つ塔の様な建物が見えてきました。実はこれは教会の先端で、末日聖徒イエスキリスト教会(旧称 モルモン教)の東京神殿です。内部は信徒の方しか入れませんが、外観だけでもとても荘厳な印象を受ける建物です。
公園を過ぎると角に交番のある愛育病院前交差点に着きます。この交番を左手に進む(上の写真では奥側)と麻布中学校はもうすぐです。
交差点を過ぎるとすぐに麻布中学校の校門に到着です。学校自体は写真のように周りの建物に囲まれており、また校門から少し奥まった場所にあるため、校舎の様子を外部から伺うことはできません。正直に言うと校門もあまり目立つ感じではなかったため、最初訪問した時は見落として通り過ぎてしまいました。
近寄って撮影してもこの情報の少なさ、古くからある立地ですので開校当時は空間が開けていたのでしょうが、令和になるくらいの時間が経過すると周りの環境がここまで変わるという事でしょうか。ちなみに入り口付近にいる子供たちは麻布中学・高校の生徒です。色々と学校は見てきましたが、ここまで自由で雰囲気がちょっと違う学校は麻布中学以外に思いつきません。
受験時の待機方法
学校に近いのは広尾駅、麻布十番駅になりますが、どちらもカフェやレストランが多くあります。また、隣駅は六本木や恵比寿になりますので、待機場所に困るという事は無いでしょう。広尾駅にはスターバックスや上島珈琲店が、麻布十番駅にはこれらに加えてマックなどもあります。どの駅にも近く、移動して気分転換するなどの場合でも対応できます。学校自体は駅から若干歩きますので、道に迷いやすい方は迷わないように事前の下見を行った方が当日安心して受験できるでしょう。